今も未来も使える情報テクノロジーの基礎「コンピュータサイエンス」を学ぶ

計算機科学科の特色

「計算機科学科」では、今も未来も使える情報テクノロジーの基礎であるコンピュータサイエンス(計算機科学)を網羅して学びます。本学科では、2019年度から理学部情報科学科が導入している、米国のコンピュータ関連学会 ACM とIEEE による世界標準の情報教育カリキュラムである CS2013 に準じたカリキュラムが組まれています。このカリキュラムに沿って学ぶことで、情報学の基礎をしっかりと身につけることができます。

Pick Up

CS2013とは

CS2013(Computer Science Curricula 2013) とは、米国のコンピュータ関連学会 ACM (Association for Computing Machinery) と IEEE (Institute of Electrical and Electronics Engineers) によって提示された情報科学技術5分野(計算機科学、計算機工学、情報システム、情報技術、ソフトウェア工学)の専門教育課程のガイドラインのひとつで、国際的に広く認められています。また、海外を含む他大学でも標準的に知られているカリキュラムであるため、本学で策定された計算機科学専攻科目は、他大学などの情報系や工学系学科における教育内容との比較が容易であり、大学院進学や留学の際にも自分の専門知識や能力を容易に説明することができます。

4年間の学び

計算機科学の知識を基盤に、柔軟な応用力を養う

計算機科学科では、コンピュータや情報処理の基礎を理解することで、情報テクノロジーのめまぐるしい変化に右往左往することなく長期的に通用する知識と技能を修得していきます。

1・2年次

情報数学科目、コンピュータ基礎科目、プログラミング科目やこれらの演習科目を必修科目として、計算機科学の基礎教育を重点的に行います。また、数学科目を多数用意し、数学的教養を専門的な立場から修得することを奨励しています。

3・4年次

1・2年次に学んだ数学、計算機科学の基盤をもとに、高度なプログラミング技法、AI、セキュリティ、画像処理等、計算機科学の幅広い専門分野の選択科目を履修していきます。最終的には、計算機科学の普遍的かつ理論的な基礎を修得し、幅広い基盤的知識を修得していくことを教育目標としています。

どのような時代にも対応できる柔軟性を持ったプログラマーやネットワークエンジニアなど、幅広い分野で活躍できる人材を育成していきます。

Pick Up

なぜ「計算機」?

コンピュータの基礎理論から応用まで広く扱う学問をコンピュータサイエンスと言います。皆さんの印象とは違うかもしれませんが「計算機」とはコンピュータの日本語訳です。新しく開設する「計算機科学科」は「コンピュータサイエンス」を学べる学科というわけです。

Pick Up 授業

計算機アーキテクチャ

計算機アーキテクチャとはコンピュータの構成方式、設計方針のことを言います。情報システムの動作のより深い理解に繋がるため、これらの知識が情報システムの性能・機能の向上に不可欠です。単純な構成から高度なアーキテクチャまでを学び、コンピュータの基本構造と動作原理を理解していきます。

コンピュータグラフィックス

この授業では、C言語の初歩程度の予備知識で画像生成を行うことを目的にしています。CGのしくみを初歩から学び単に既存のCGソフトを使って画像をつくるのではなく、CGの理論的基礎を理解することによって、自分で発想した画像を、基本部から生成できるよう基礎理論から簡単なCG作成の方法について学びます。

計算機科学科の教員紹介、
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卒業後の進路

柔軟な応用力を生かして情報産業などで活躍

4年間の学びで培った計算機科学の基礎知識や問題解決能力を生かして、情報分野の産業を中心とした活躍の場があります。流れの早いIT業界では、職業選択においても柔軟に対応できる人材が求められています。具体的には、確固たる専門知識によりシステムやプログラムを構築したり、また、官公庁での政策・方針や企業などでの戦略を決めることもできる「柔軟な応用力」を持った人材の輩出を目指しています。

進路先例

  • プログラマー、ソフトウェア開発者、エンジニア、コンサルタント
  • 中学校・高等学校教員(数学、情報)

取得可能な資格

  • 中学校教諭一種免許状(数学)
  • 高等学校教諭一種免許状(数学、情報)

在学中の学修により資格試験に向けた準備ができるなど学科との結びつきが強い資格

  • 基本情報技術者、応用情報技術者 など
JINDAI CAREERS

先輩たちの学びと卒業後のキャリアをご紹介するJINDAI CAREERSから、卒業生のインタビューをピックアップ。

求める学生像・受験生へのメッセージ

論理的思考力や原理原則を見抜く力を身につけてほしい

移り変わりの激しい現代において、どのようなことにも臨機応変に対応していくためには、幅広い知識が必要です。そのために、数学を基盤とした情報学部での学びが大切になってきます。情報学部は、パズルや数独などを解いていくことに楽しさを感じたり、とことん突き詰めて考えていったりすることが好きな人には、論理的思考力を高めながら、成長していける場です。

たとえ複雑な問題であっても、論理的思考力や原理原則を見抜く力があれば小さな問題にブレイクダウン(分解)して、問題解決への道筋を立てていくことができるのです。これからの時代を担うみなさんにとっては、経験をしていない未知の状況で新しい価値を見いだし、問題解決していく力が必要になります。

学びの場では、失敗することを恐れずに、失敗した時にはきちんと原因を見極めて、次は同じ失敗をしないという心構えが大切です。大学でたくさん失敗してください。あきらめずに、地道に積み重ねていくことで、道は拓けるはずです。

学生のみなさんには、さまざまなことを「自分のこと」として捉え、自分で考えて、結論を出せる社会人になってほしいと思っています。そして、社会に出たときに「大学で学んだ情報学の基礎や知識、技術が支えになった」と実感できるような教育を目指していきます。

計算機科学科の特徴

Feature 1

世界標準の情報教育に準じたカリキュラム

米国のコンピュータ関連学会ACM ※1とIEEE ※2による、国際的に広く認められたカリキュラム「CS2013 ※3」に準じたカリキュラムが組まれています。これにより、情報学の基礎となる「計算機科学」がしっかりと身につきます。

  • 1 ACM:米国のコンピュータ関連学会 (Association for Computing Machinery)
  • 2 IEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers
  • 3 CS2013:Computer Science Curricula 2013

Feature 2

基礎から計算機科学の幅広い専門分野まで

1・2年次から「情報数学」と「プログラミング」の分野を修得。さらに人工知能、データベース、ソフトウェア工学をはじめとする幅広い分野まで網羅。計算機科学にとって重要な数学的素養を身につけ、3年次以降へつなげます。

Feature 3

少人数制の演習や実習の科目が充実

「プログラミングA演習」や「計算機科学発展演習」など、演習・実験を重視した少人数教育を実践。教員や仲間との密な学び合いの中で、コンピュータの応用技術が自然と身につきます。

Feature 4

知識情報社会における問題解決能力を養成

状況に応じて知識や情報をどれだけうまく活用できるかが課題となる時代。情報学の視点からさまざまな問題を発見・解決できる能力とそれを伝える表現力を養い、情報社会で活躍できる人材をめざします。

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学修・研究分野

ソフトウェアデザイン
ソフトウェアはコンピュータを活用するための基本。利用者の要求の把握から設計、実装、検証といった開発の一連の流れを体系的に身につけます。
インターネット・ウェブ技術
現代におけるIT隆盛の基盤であるインターネット・ウェブ技術について学修。その原理を学び、今後のさらなる発展可能性を探ります。
並列分散アーキテクチャ
時代の先端である「クラウド」など、コンピュータの性能を最大限引き出し、新たな利用形態を開拓するような新技術を自分のものにします。
知能と感性
コンピュータの知能化、人にやさしいコンピュータ、コンピュータグラフィックス・画像処理技術など、人間とコンピュータとの関わりについて学修します。

取得可能な資格・免許状

所定の科目の単位を修得することで卒業と同時に(または実務経験を経て)資格などが得られる。
  • 教員免許状(高校一種数学・高校一種情報・中学一種数学)
  • 社会教育主事・社会教育士 ※
  • 学芸員
  • 日本語教員
在学中の学修により資格試験に向けた準備ができるなど学科との結びつきが強い資格。
  • 基本情報技術者
  • 応用情報技術者 など
  • 本学社会教育課程の修了者は「社会教育士(養成課程)」と称することができます。